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久しぶりの一人下校。

迂回ルートを使わず、
直行する分時間はかからない。
だが大勢で帰るより時間の進みが遅い気がするのは何故だろう。

月が蛍光灯のように照らす、
だが暗い夜道を歩いて帰ったこともある。
電灯が一つしかなく、
周りは田畑の寂しい道を通る事もある。

しかし今宵は違った。

音楽を聴きながら通らないからこそ、
聞こえる蛙の声。
そして闇の静寂。

暗闇が怖くて、
音楽を聞くことで殻に籠りながら、
立ち漕ぎで、
全力で駆け抜けた時期があった。

今は逆に夜の明るさに気づく。
ゆっくり漆黒を愛しながら進もう。
そう心が変化したのだ。

でもやっぱり、
一人は寂しかった。